※補足
•ソーシャルケアとは、ソーシャルワークとケアワークを統合した概念である。
• ソーシャルワークは、ケースワーク(個別援助)、グループワーク(小集団援助)、コミュニティワーク(地域援助)、ケアマネジメント(介護支援)、ネットワーキング(社会福祉支援網形成)、ソーシャルアクショ ン(社会活動)、ソーシャルアドミニストレーション(社会福祉行政や社 会福祉施設の運営管理)、ソーシャルプランニング(社会福祉計画) 等を包含する概念である。
• ケアワークは、介護、保育、養護、療護、療育、更生、保護等 を包含する概念である。
当面、ソーシャルケアについての普及啓発に役立つ出版活動を中心に展開して参ります。
近刊予定[Amazon 販売]
『障害者が経験した「嫌な思い」
~「障害差別」を考える事例集』
栃木障害フォーラム、2024年9月刊行予定
既刊書一覧[Amazon 販売]
『地域共生社会と 社会福祉専門職
-とちぎソーシャルケアサービス従事者協議会 20年史-』
とちぎソーシャルケアサービス従事者協議会、定価2273円(税込2500円)
主要執筆者
大橋謙策(日本社会事業大学名誉教授・日本地域福祉研究所理事著)「地域共生社会と社会福祉専門職」(講演録)
白澤政和(国際医療福祉大学大学院教授・ソーシャルケアサービス研究協議会代表)「ソーシャルケアサービスの課題と展望(覚書)」
大友崇義(とちぎソーシャルケアサービス従事者協議会代表)「とちぎソーシャルケアサービス従事者協議会の現状と今後の課題」
『地域包括支援センター支援経過記録に関する研究
-社会福祉士の実践力を高めるF-SOAIP』
立川正史(那珂川町社会福祉係長・基幹相談支援センター相談員)、定価900円(税込990円)
※修士論文+専門雑誌掲載論文を所収
『相談室を訪れる人びと
~医療ソーシャルワーカーのケースファイル~』
小嶋章吾、定価2400円(税込2640円)
医療と言えば、治療、検査、看護、リハビリテーションなどを容易に想起できることだろう。さらに保健医療と言えば、これに健康診査や予防接種などが含まれていることも理解できることだろう。保健医療を短縮して単に医療と総称することもできるが、これらを総称して、ヘルスケアと言っても容易に理解されることだろう。
一方、福祉、介護、保育などはどうだろうか。
なお、福祉は目的概念(目的とする到達点を意味する概念)なので、ここでいう福祉とは、厳密には社会福祉というべきところだが、社会福祉や介護や保育を1つの概念で包含する必要性がどれほど認識されていることだろうか。
ヘルスケアに対置できるような、社会福祉や介護や保育などを包含する概念として提案したいのがソーシャルケアである。ソーシャルケアを直接翻訳すれば、社会的ケアということになるが、いずれもあまり知られていないのではないだろうか。
社会福祉や介護や保育、さらには養護、療護、療育、養育、更生、保護などを包含する1つの概念があまり明確ではなかった背景には、“縦割り行政”の影響があったことは否定できないであろう。たとえそうであったとしても、ヘルスケアに比肩するほどのソーシャルケアにおける質向上の営みがなされてきたとは言い難いことの理由にするわけにはいかないだろう。
社会福祉や介護や保育などの質向上には、これらの個別性も重要だが、同時にソーシャルケアとしての共通項に着目することも重要ではないだろうか。そのためにもソーシャルケアの概念の普及が必要ではないかといった問題意識が、一般社団法人日本ソーシャルケア研究所の設立の根底にある。
一般社団法人日本ソーシャルケア研究所は、ソーシャルケアの理解促進に寄与するための出版活動を中心に、さまざまな事業展開を図っていく所存である。